お客様は宇宙人!?コールセンターで聞き取りづらいお客様の対応について

コールセンター
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こんにちは、ほうりです。

コールセンターに対しての苦手意識も薄れ、少しずつ慣れてきた私ですが、これらはある程度は自分の努力でどうにかできることだったりします。

当たり前ですがコールセンターは、お客様の要望をオペレーターがお聞きして、それに受け答えする仕事です。

ある程度ジャンルが決まっている内容のコールセンターなら、毎日仕事をこなしていれば、お客様が何を望んで電話をかけてきているのかを自然と読み取ることが出来ます。

しかし研修やOJTを終え、独り立ちしたばかりの初心者のうちはお客様からもたらされる情報が多すぎて、何を言っているかが分からない、早口もしくは雑音がひどすぎて言葉がよく聞き取れないと悩む人も多いと思います。

今回は、用件が見えづらいお客様への対応と、声が聞き取りづらいお客様への対応についてまとめてみました!

コールセンターにおいてお客様の声は唯一の命綱

コールセンターは数多ある接客業に比べれば、お客様と顔を合わせず声だけで対応するので、ある意味では楽だとは思います。

しかし裏を返せば、お客様の情報源は声のみが頼りであるため、そこからお客様の要望を察する必要があります。

例えばあなたが、引っ越し会社の申し込み受付のコールセンターで働いていた場合、

もしもし、あのね、近々引っ越しするからね、電話をかけたんだけどね、どうすればいいの?

この会話だけであれば、引っ越しの申し込みをしたいという風に察することが出来ます。

しかし、

あのね、聞きたいことがあるんだけど。
うちのポストにおたくの会社のビラが入っていてね、これには〇月×日までに申し込めば、キャンペーンで引っ越し費用が2割引きになるって書いてるんだけど、うち引っ越しの予定が〇月×日の3日後なのよ。
それまで延長することってできないの?

こういったことを一気にまくし立ててくるお客様がいると、「ビラ?」「〇月×日のキャンペーン?」「引っ越し割引が2割??」「お客様の引っ越しが〇月×日の3日後??」と、初心者のうちは一気に情報を吸収しようとして、お客様が本来聞きたい「〇月×日の3日後までに2割引きキャンペーンを延長することが出来ないのか」という質問まで咀嚼するまでに至らず、混乱してしまいます。

お客様の宇宙人化は様々な不安が引き起こしている


何故このような事態が起こるのかと言うと、コールセンター初心者のうちは覚えることが多すぎる故の不安が一番の理由です。

・トークマニュアル通りにお客様を案内しなければならないという強迫観念にも似た不安
・お客様を不快にさせないようにきちんと敬語で話さなければならない不安
・電話をかけてきたお客様からどんな言葉が飛び出すか分からない不安、後処理である応対記録を間違いなく作成できるかという不安etc…

挙げればキリがないほどの不安に初心者は包まれています。

そっちの方に意識が向きすぎて、一番肝心であるお客様が何を望んでコールセンターに電話をかけてきているのかがすっぽ抜けてしまいます。

「お、お調べしますので少々お待ちください(震え声)」と保留にして管理者さんに相談するものの「〇月×日の3日後までに2割引きキャンペーンを延長することが出来ないのか」という質問ではなく、「お客様が郵便受けにビラが入っていたって言ってました!!」という的を得ない内容を伝える羽目になり、管理者さんとしては「で?」としか言いようがない結果になります。

そして質問確認のために保留を繰り返されているうちに、お客様のイライラは募り、結果的に「いつまで同じ事を言わせた挙句、質問に答えてくれるのよ!!」と怒りを爆発させてしまうルートに突入してしまうのです。

用件が見えづらいお客様対策

初心者のうちは生半可なおもてなし精神は命取り!

例題からすると、数ある引っ越し会社の中から自分の会社を選んでくれて、自分の時間を削って電話をかけてきてくれたお客様に対して、出来る限りのことをしたいという気持ちはとてもよく分かります。

初心者のうちは特にその傾向が強く、「自社の評判を落とさないために、精一杯のおもてなしをしなくちゃ!」と思いがちです。

しかし、コールセンターにおいてそのような気遣いはむしろ逆効果でしかありません。

なぜならばこの場合、お客様が求めているのは「〇月×日の3日後までに2割引きキャンペーンを延長することが出来ないのか」という質問に対しての結論のみであり、話を聞いてもらいたいわけではありません。

確かにお客様が何を言いたいのかを推し量るべく、会話に耳を澄ませていく必要はあります。

しかしおもてなし精神を発揮しすぎて、一言一句全部に耳を傾けて理解するのはどんなにすごいベテランオペレーターさんにだって無理です。

会話の端々からの言葉を拾い、メモしていこう

というわけで、こうした余計な情報をごちゃごちゃと挟みがちなお客様に対しての対策は、会話の端々にちりばめられている言葉尻を拾い、メモをしていくことです。

例に挙げた引っ越し会社ならば

・ビラが入っていた
・〇月×日まで
・キャンペーンで2割引き
・3日後までに延長は可能か?

ここの部分を抑えます。

パソコンを常時開きっぱなしでタイピングが得意な人なら、付箋機能やテキストエディタを使ってメモ代わりにざっと打ち込みます。

パソコンが苦手な人は、ブギーボードや紙にギリギリ読めるぐらいの字でいいので、メモをしていきます。

そして抑えたら「3日後にご引っ越しをなさるとのことですが、それまでにキャンペーンの2割引きは適用というご質問ですね?」と、自分なりに要点をまとめてお客様に確認してもらいます。

一度口にすることでこちらの情報も整理することが出来ますし、お客様に確認を促すことで「そうそう!そういうことなのよ!!」と返ってくればそのまま保留にして調べればいいことです。

逆に「いやそうじゃなくて、〇〇が××でね……」と繰り返し始まったのなら、もう一度必要な情報を言葉尻から探す作業に戻ります。

肝心なのはお客様の話を聞くことだけではなく、お客様の話から要点を絞りこむことにあるので、そこに集中するようにしましょう。

聞き取りづらい声や環境にいるお客様対策

何を言っているのかわからないお客様のパターンには、周りがうるさすぎて声が聞こえない、声が籠ってて聞き取りづらい、早口で何を喋っているか聞き取れないといったパターンも存在します。

こちらは快適なコールセンターオフィス内で電話を受け取っていても、かけてくるお客様が全員が全員、電波状況も良く静かで落ち着いた場所からかけてくるわけではありません。

また、声が通りにくいお客様もいれば小声で話すお客様もいて、声が籠る人や早口で話す人、訛りのきつい人などもう千差万別です。

こういったお客様からの電話で、文字通り聞き取りづらいと感じたら次のように対処していきましょう。

聞こえないと遠回しに言う

日本人は、なあなあな言い回しや処世術に長けています。

「善処します」

「また今度」

「考えます」

「答えは全部イイエです!」

ヘタリアで日本の名セリフを集めてみました!! [アニメ]

コールセンターで働く際、なあなあな言い回しや処世術は円滑にお客様と会話を進めるためにとても重要なものになってきます。

「お客様、申し訳ありません。お電話が遠いようでして、恐れ入りますがもう一度仰っていただけますか?」
「電波の調子が悪いようでして(同上)」

こんな感じで、あくまでも機械や電波のせいにして、お客様の声が聞こえなかったことを伝えます。

たまにベテランオペレーターさんの中でも「お声が遠いようでして…」「もう少し大きな声で話していただけますか?」と言っている人がいますが、これはNGです。

確かにお客様の声が小さかったり籠っていたりすると、そう言いたくなる気持ちも分かります。

しかしこの手の発言は、言い方ひとつでお客様を責めているように聞こえてしまいます。

しかも向こうの表情はお互いに読み取れないわけですから、用件を伝える以外に何を考えてかけてきているのかというのはこちら側からは分かりません。

もしかしたら虫の居所が悪いままかけてきて、でも電話の最中だからと抑えていた感情が、こうした言葉で爆発する可能性だってあるわけです。

ですから少しでも相手に非のある言い方は避け、あくまでも機械や電波のせいにしてお客様の要件を引き出していきましょう。

それでも聞き取れない場合について

何度も何度も電波や機械の状態が悪いせいにしても、お客様の要件が聞き取りづらい場合、「何度も申し訳ありません、もう一度お伺いしてよろしいでしょうか?」と、ひたすら謝りながら訊ねていくしかありません。

そしてその時に「こちらからの声は届いていらっしゃいますか?」という言葉を間に挟みます。

本当に機械や電波が悪いのだということを再び前面に押し出すことで、お客様のこちらに対する不快感は最低限抑えることができます。

聞き取りづらい環境や声のお客様から住所や名前を聞き出す対処方法

普通に話しているお客様でも、馴染みのない地名だったり名字だったりすると、内心「えっ?」となりながら聞き返してしまう事はよくあります。

また私自身、珍しい名字なので、オペレーターさんによっては何度も聞き返されることもあります。

それが、声が小さかったり籠っていたり、早口だったりするお客様から聞き出すともなれば、考えずとも結果は見えてきますよね。

何度も聞き返す手間や労力を省くためには「ではご住所を都道府県から教えていただけますか?」「お名前は漢字でどのようにお書きになりますか?」と聞いてしまうのが一番ベターな方法です。

名前はともかくなんで住所まで都道府県から教えなければならないのか?と尋ねてくるお客様に対しては「こちらは全国対応の窓口ですので」と切り返します。

そうすれば「そうか、それならこっちが住んでいる所も分からなくて当然だな」と思わせることが出来、ほとんどのお客様は都道府県から住所を教えてくれます。

名前に関しては、漢字でお訊ねすることによって聞き間違いのリスクはグンと減りますし、日本人ならば漢字に馴染みが深いので、そんなに渋る人はいないと思います。

かけてきた相手が外国人だった場合、「アメリカのアでよろしいでしょうか?」「赤毛のアンのアン様ですか?」といった感じで名前を聞いていくと良いかもしれません。

怒っている(?)お客様に対して早口対応は逆効果!その意外な理由とは?

ベテランオペレーターさんでも、早口だったり声が小さかったり籠っていたり、言いたいことが見えないお客様に対して的外れな対応をして、怒らせてしまった経験を持っています。

そんな時、彼(女)達は慌てることなく、ゆっくりとした喋り方を意識してお客様をなだめています。

反対に初心者の人は、向こうでお客様が怒っていると感じたら、焦りと不安とどうしようもなさからくる早口に襲われ、ますますお客様の怒りに火を注いでしまいがちになります。

しかしここで焦ってしまって早口になるのは意外な理由で逆効果になるんです。

早口で話すと、お客様の耳にはこう届く

焦って早口になるのが何故ダメなのか。

それはお客様が「何言ってんだか判らない!!」「なんて頼りないオペレーターなんだ!!」と今までの怒りの火に油が注がれてしまい、クレームになりやすいことが最大の理由として挙げられます。

ですが実はそれだけではなく、実はお客様側にとっても、焦って早口になっているオペレーターの声は高圧的で怒っているという風に届いているのだそう。

「こっちが不快な思いをしているのに、なんでこのオペレーターは偉そうなんだ!!!」となり、更なる悪循環に陥りやすい状況になってしまっているのです。

裏を返せば、怒っているように聞こえるお客様の声も、焦りと不安から早口になって、そういう風にこちら側に届いている可能性もあるわけです。

言ってみれば、早口同士の応酬は、手負いの獣同士の乱闘状態にあるということ。

だからこそ落ち着いて対応すべきなのだと、管理者Aさんから教えられた時は目から鱗が落ちる思いでした。

怒っているように聞こえるお客様も、その実不安なのかもしれない。

そして不安から早口になったとしても、お客様にとっては高圧的に聞こえてしまう可能性が高い。

このことを念頭に置いて話すようにすると、早口で話そうという気は薄れるので、仕入れておいて損はない知識だと心から思いました。

お客様別対応術 まとめ

この手のお客様対応で悩む必要は実はない


いかがでしたでしょうか?

独り立ちして最初の頃、お客様の言っていることが環境的にも脈略的にも分からずにどうしようと頭を悩ませる新人さんは少なくないと思います。

しかし少しずつ慣れてきて周りに目を配る余裕が出てくると、ベテランさんもそうしたお客様に対して苦労している姿が伺えます。

またモニタリングをしている最中にもそうしたお客様に当たってしまった先輩は「お電話の調子が悪いので…」と上手く促していましたし、声が籠っているお客様に同じことを聞き返していたら「あんた馬鹿ぁ?」と言った感じでキレられ、上席に変わってもらう場面も見てきました。

結局、ベテランのオペレーターさんもどうにもならなくて管理者さんに頼ったり上席対応をせざるを得ない場面があるので、独り立ちして間もない初心者のうちは、必要以上に悩むことはありません。

コールセンターに苦手意識を持っていた私がどうにか克服できると思えた話でも書きましたが、ベテランになっても管理者さんが控えている以上はなんだかんだでアドバイスを貰えるし、初心者の頃なら尚更、お客様に怒られたとしてもそれも経験の内だと大目に見て貰えます。

失敗が許される初心者のうちにお客様に対しての免疫を付けることが、コールセンターで働く上でとても重要なファクターなので、様々なお客様と応対して、あなたなりのお客様別対応術を身につけて下さいね。

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